2011年秋闘達示

 

2011年10月13日

 

 

 

 

秋闘統一回答指定日 56支部分会が前進回答

「一言メッセージ」などで職場の思いを経営者に迫るなかで前進回答を引き出す!

情報開示と経営方針を明らかにさせ、労使が協力して「異常円高」をはねかえす姿勢に立つことを迫ろう!

 

 

(1)2011年秋闘は、10月8日現在、今後の予定を含め、169支部分会が要求を提出し、そのうち、56支部分会で、統一回答指定日を中心に前進回答を引き出しています。これは、昨年の回答引き出し34支部分会を大きく上回っています。

(2)前進回答の内訳では、安全衛生(具体的要求)17(前年比+10),情報開示・経営改善等職場政策12(〃+3),人員増9(〃+4)、定年・雇用延長7(〃+6)、労災補償6(〃+4)、職場書要求25(〃+15)などが特徴です。

(3)今年の秋闘の特徴の第1は、職場と労働実態の悪化により労働者の要求が切実となっており、それが秋闘の要求と団交に反映していることです。カネテック支部では技術継承や労災防止などの声が青年を中心に多数寄せられておりその課題を中心となった団交となっています。その討議のなかで仕事に追われて青年にきちんと仕事を教える余裕ができない、危険作業を平気でやらせるなどの不満が出てきています。東京測器支部ではパソコンやイスなど職場環境への強い不満があることを「一言メッセージ」で示し前進回答を引き出しました。

(4)第2の特徴は、「青年の一言メッセージ」など青年の取り組みがひろがり、青年の切実な思いを経営者に迫る取りくみが前進し、そのなかで前進回答を引き出していることです。東京・リオン支部では35歳以下の青年90人から「一言メッセージ」をあつめ、そのなかで浮き彫りになった有給休暇取得、過重残業、社員教育の3題要求を支部秋闘要求の前面に押し出し、団交では青年部代表が発言し改善を迫りました。これに対する会社は「有給休暇は制限していない」「過重な残業はない」などの回答を示しており支部では青年集会を開き引き続き要求の前進をめざしています。大阪・日立建機支部では昨年以上に青年から様々な声が寄せられ要求項目が増えたため、これまで1時間と制限されていた青年部独自団交を2時間にまで拡張させています。愛知・富士工機分会でもはじめて「一言メッセージ」にチャレンジし60人の従業員のうち34人に協力してもらいました(組合員7人)。

(5)第3の特徴は、秋闘の取り組みが定着・蓄積し、それが経営者の回答や団交の姿勢にも一定反映してきていることです。東京東部の日本ロール支部でははじめて回答指定日の回答で統一要求書に対し文書回答を引き出しました。

(6)第4の特徴は、国際的な金融・経済危機と異常円高が進行するなかで、中小企業の将来に懸念をもつ経営者が増えていることが統一要求書への回答や交渉をつうじて浮き彫りになったことです。長野地本からは、「生産は回復してきたものの一過性。自動車の海外生産比率増えている」(丸子警報器)、「企業の海外進出、国内市場が狭くなる中、国内で生き残りをかけるには相当の苦労と努力が必要」(カネテック)、「震災以降売上対前年割れが続き、円高によるコストダウン、生産の海外シフトの動き」(信濃合金)「資金繰り・融資など金融機関は厳しい対応」(三立)、「価格破壊・短納期要求が厳しく利益が伸びない」(ユーディナ)などの報告が寄せられています。これらは長野だけでなく、全国的な傾向です。したがって、統一要求書にもとづく交渉を引き続き強化し、企業実体の情報開示と経営方針を明らかにさせていくことが重要です。そして、今後の秋季年末闘争の団体交渉での論戦の柱として、職場の切実な要求を真正面から受け止め、労働者の雇用とくらしをまもる立場に立ってこそ、労働者のやる気を引き出し企業の将来展望をつくることができるということを強調していきます。

(7)新年度の執行部体制が確立できず秋闘に取り組めないところが一部に生まれています。こうした背景には、世代交代がすすみ、これまで組合を支えてきた活動家がいなくなっていることがあげられます。なかには、「三役を含めて輪番制、くじびきで決める」「執行委員をやるくらいなら組合をやめる」など深刻な事態となっているところもあります。地本はあらためて支部の団結の状況を分析し、支部の団結強化にむけて援助を強める必要があります。また、東京東部地協は青年層を対象にした支部学習会を計画していますが、こうした取り組みを全国にひろげていきます。

(8)10月23日、東京・明治公園で「全国青年大集会2011」が開催されます。JMIU青年部再建準備会では、来年1月に予定している全国青年部再建にむけた取り組みと結合し、全国80名を目標に積極的に参加していくことを呼びかけています。いま、雇用破壊、生活破壊がすすむもと、「まともな仕事と人間らしい生活」をねがう青年の切実な要求が高まっています。それはJMIUの秋闘の取り組みにも反映しています。同時に、震災と原発事故をめぐって青年の政治への関心が急速に高まっています。9月19日に行われた「さよなら原発集会」には全国から多くの青年が参加しました。世界的に見ても、中東・北アフリカでの政変に続き、いま、アメリカやヨーロッパでは、大企業・大銀行中心の政治に反対する大規模な抗議行動がひろがっています。JMIUも、青年まかせとするのでなく、親組合としても援助を強めていきます。

(9)政府は今月下旬にも臨時国会を招集しようとしています。また、並行して、来年度予算案の編成も本格化します。臨時国会を中心とした当面の政治の争点は、震災と原発事故の復興をどうすすめるのか、世界的な金融危機・異常円高から中小企業と労働者の雇用・くらしをどうまもるのかということです。ところが、野田新内閣は、第3次補正予算の財源として、10年間で9兆円の所得税を中心とする庶民増税を打ち出しています。また、今年度中にそれとは別に消費税率を15年頃までに10%にまで引き上げるとする増税法案を国会に提出しようとしています。野田内閣はこうした国民に対する大増税を押し付けるいっぽう、法人税率は当面3年間は△2%、以降△4・5%も引き下げる計画です。「負担をみんなで分かち合う」といいつつ、国際的に見ても異常に低い配当や譲渡益にかかる税金(証券特別優遇税制)も据え置いたままです。国際社会では、大銀行・大企業優遇の政治への批判的な世論がひろがり、大規模なストライキやデモが展開するなかで、富裕層への課税を強化する動きがひろがっています。いまこそ、大銀行・大企業中心の政治から、労働者・国民の雇用・くらしを最優先する経済政策に転換させることが必要です。

(10)こうした到達点と情勢を踏まえ、以下の視点で秋闘の取り組みを強化します。

 

①前進回答を引き出すことをめざし、産別団交を積極的に設定します。また、要求を出せていない支部分会への援助を強め、年末一時金の統一要求日までにかならずすべての支部分会が秋闘要求を提出することをめざします。

②地本と支部がいっしょに回答書(とくに統一要求書への回答)について話し合い、経営の実態や経営方針を分析します。団体交渉では、経営の実態、経営方針を明らかにするとともに、職場の切実な要求を真正面から受け止め、労働者の雇用とくらしをまもる立場に立ってこそ、労働者のヤル気を引き出し、労使で異常円高、産業空洞化という経営困難を打開し将来展望を切り開けると迫ります。

③年末一時金要求をも念頭に「(青年の)一言メッセージ」の取り組みを強めるとともに、集めたメッセージを団交で経営者に提出するだけでなく、ビラ・機関紙で職場に宣伝したり、職場討議でみんなで話し合って、要求への共感と確信をつくることで要求前進の力とします。

④秋闘の要求・回答の内容を職場に宣伝し、対話をつよめ、組織拡大につなげます。

⑤中央・地本が一体となって職場オルグをつよめ、新年度役員体制が確立できていないなど困難を抱えている支部への対策を強化します。また、青年を中心とした教科書学習など団結・組織力強化と働き手づくりの取り組みをつよめます。

⑥10・23青年大集会への参加の取り組みを強めます。

⑦秋季年末闘争の取り組みと結合し、「二方面のたたかい」での職場学習・宣伝を強化するとともに、地域の諸行動に積極的に参加していきます。